新宿・戸山旧陸軍軍医学校跡地発掘始まる

 これについて私も聞いたことがある程度でしたが国が動き始めたんですね。
ようやくというか調査が始まるわけですし色々な憶測も結果が良くも悪くも多分解決するでしょう。
日本の負の遺産というか未だに残っているんですね・・・。

ではでは。ノシ

731部隊 関連に注目/「人体標本埋められた」証言、国動かす
 1989年に大量の人骨が見つかった新宿区戸山の旧陸軍軍医学校跡地で、厚生労働省は21日、「終戦後、
人体標本が埋められた」という軍医学校関係者の証言に基づく初めての発掘調査を始めた。戦時中に中国
で細菌や毒物を使った生体実験をしたとされる、関東軍防疫給水部(七三一部隊)の日本における研究拠点
があったとみられる場所の一角という。

 調査するのは、都立戸山公園に隣接する国有地約3千平方メートル。現在の国立感染症研究所を建設
工事中の89年に偶然、100体分以上とみられる人骨が掘り出された場所の約250メートル西に当たる。

 調査は重機を使った試掘から始まった。試掘は6カ所で行い、それぞれ一辺が11メートルと8メートルの
長方形に掘り進め、人骨が出土するかを確かめる。旧尾張藩の屋敷跡のため、江戸期の埋蔵文化財を傷つ
けないよう地層を見極め、その後の本調査の方針を決める。

 調査のきっかけは、第2次大戦中に軍医学校で看護師だった女性が98年ごろ、「終戦後、進駐軍に見つ
からないように人体標本が埋められた」と、具体的に場所をあげて証言したことだ。市民団体「軍医学校
跡地で発見された人骨問題を究明する会」(代表・常石敬一神奈川大教授)が調査を求める活動を続け、06
年に女性と面会した川崎二郎厚労相(当時)が実施を約束した。

 今回の発掘場所には、国家公務員住宅や駐車場などがあったが、昨年11月半ばまでに解体が終了し、
調査の条件が整った。この場所は軍医学校の中でも、七三一部隊を率いた石井四郎軍医中将が実質的に
主管した防疫研究室の跡地の一部に当たるといい、「究明する会」は「七三一部隊との関連が強いものが
出てくる可能性がある」と注目する。

 終戦後に軍医学校にあった人体標本が埋められたという証言は、以前からあった。80年代に七三一部隊
を告発し、ベストセラーになった作家・森村誠一さんの「悪魔の飽食」シリーズには、「防疫研究室の裏
手にあった空き地に、深さ10メートルの大きな穴が掘られ、防疫研究室に陳列されてあった多数のホルマ
リン漬け人体標本が、ガラス瓶ごと投げ込まれた」(「続・悪魔の飽食」)と書かれている。軍医学校関係
者の証言に基づく記述だという。

 89年に大量の人骨が見つかった時は、「七三一部隊と関連する生体実験の犠牲者のものではないか」と
の疑問も取りざたされた。厚労省が01年に公表した軍医学校関係者らへの調査結果では、人骨は軍医学校
にあった標本や医学教育用の死体の一部との見解を示し、明治期以降に戦場から集められた戦死者が含ま
れている可能性があるとした。調査に対し、「七三一部隊から送られてきたもの」との回答も一部あった
が、「七三一部隊との関連は明らかにできなかった」と結論づけた。

 「究明する会」メンバーで元新宿区議の川村一之さん(59)は「今回は予期しない形で発見された89年と
違って『発掘調査』であり、遺体のほか、一緒に埋められた書類なども出てくる可能性がある。厚労省
は、遺体が埋められた原因の解明や、DNA型鑑定など遺体の身元確認につながる情報も含めた調査を期
待している」と話す。
参考(http://mytown.asahi.com/tokyo/news.php?k_id=13000001102220001)